骨肉腫の初期症状や生存率治療について!克服した私の実体験

「ねぇ、骨肉腫って知ってる?」

そう聞いたとき、

「ん〜・・・なんだかよくわからないけど・・・怖い病気??」

って答える人、かなり多いんです。

 

なんだか最近、脚が痛いんだけど・・・これってなんだろう・・・

 

・・・え?・・・骨肉腫???

 

骨肉腫の気になる初期症状と痛みについて、骨肉腫を克服した私が説明していきます。

 

 

骨肉腫の初期症状と痛み

 

骨肉腫は進行していくとともに、自覚症状が出てきます。

まず、骨肉腫の初期症状はどんな感じだったのか、どの段階で私が病院に行ったのか説明していきますね。

 

骨肉腫とは

 

ひとことで言うと、骨肉腫は骨にできる悪性の腫瘍のこと。

「骨のがん」とも言われています。

10代の若い子達に多く発生する病気だって言われることが多いです。

なので、小児がんの一つに分類されているんですが、実は、大人になってから発生する方もいる病気なんです。

 

実際に、私が骨肉腫と診断されたのは23歳の時でした。

 

主治医の先生からは

「23歳で発症は遅い方だね。」

って言われました。

 

そして、骨肉腫は、「1年間に150人くらいの人がなる病気」とか、「10万人に1人がなる病気」なんて説明されます。

 

このことからわかるように、がんの中でもかかる人が非常に少ない病気です。

 

次は、ちょっと細かい説明をしていきますね。

まず、骨にできた腫瘍を、骨腫瘍(こつしゅよう)と言います。

 

ここまでOKですか?

 

骨腫瘍は、その場所で出来た腫瘍(原発生の腫瘍)なのか、他の癌が転移して出来た腫瘍(転移性の腫瘍)なのか、良性なのか、悪性なのか、に分類されます。

 

ついてこれてますか??

 

そして、悪性の骨腫瘍の中で一番診断される患者さんが多いのが「骨肉腫」なんです。

 

 

私は、最初、良性の骨腫瘍じゃないかって先生に言われていました。

だけど、詳しい検査をしていくうちに

「これは、完全に骨肉腫だね。」

って太鼓判を押されました。

悪い方に悪い方に、スピードがどんどん加速して、どん底まで転がり落ちていくような気持ちでした。

 

 

骨肉腫について、少しはわかってきたでしょうか?

 

じゃあ、次は場所について説明していきますね。

 

一般的に、骨肉腫と言ったら発生場所は膝にできるイメージが強いです。

確かに、膝周辺に発生する骨肉腫は、骨肉腫全体の60%を占めています。

でも、発生する場所は様々なんです。

 

膝だったり、腕だったり、すねだったり、肩だったり・・・

そして、私の場合は腰でした。

先生「腰にできる骨肉腫なんて、1億人に1人くらいだよ。」

(マジですか・・・宝くじの方が当選確率高いやん・・・)

 

そんなレアな場所に出来てしまった私の骨肉腫ですが、これからたびたび登場してきますのでよろしくお願いします。

 

それでは、話を戻して進めていきますね。

 

「もし、骨肉腫になったら症状とかみんな同じなんでしょ?」

って思う人、多いかもしれません。

いやいやいやいや、骨肉腫とひとことで言っても、タチの良い骨肉腫からタチの悪い骨肉腫まで様々。

なので、骨肉腫と診断されても病院で詳しい検査を受けてみないことには、それがどういう骨肉腫なのかは先生たちにも判断できないです。

 

じゃあ、その気になる骨肉腫の初期症状って一体どんな感じなの??

っていう大事なポイント、私の経験を踏まえてお話ししていきますね。

 

骨肉腫の初期症状

 

さきほど、お話ししました。

私は、骨盤の骨(腸骨)の横に悪性の腫瘍ができたんです。

腸骨骨肉腫(ちょうこつこつにくしゅ)と言います。

 

初期症状としては、単なる腰の違和感でした。

 

何だか腰が痛いような・・・

腰なんて痛くなったことないのに・・・

なんだか変・・・腰が気になる・・・

 

でも、放っておいた私。

 

これって、普通だと思いませんか??

 

腰痛というか、違和感というか、本当にそんな程度。

 

ここから、違和感は日に日に増していくんです。

 

ちょうどその頃に、久しぶりに集まった同級生たちとごはんを食べに行こう!ってことになりました。

すっごく楽しいのに、食事の最中も、会話していても、常に落ち着きがなかった私。

姿勢を頻繁に変えて、変えてはまた変えて、のくり返し。

ごはんの後、ゲームセンター行ってプリクラ撮ろう!ということになりました。

でも、この時の私、その違和感でプリクラを撮るわずかな時間、じっと立って待つことすらできなくなっていたんです。

 

それでも、放っておいた私。

 

えーーー!?

って感じですか??

だって、あの時はそんなに大事になるなんて思ってもみなかったんです。

 

ここから、違和感は痛みに変わっていきます。

 

そうだ!整体行ってみたら良いんじゃない?

骨の歪みなんかが整えば、治るんじゃないの?

 

単純なひらめきで、生まれて初めて整体に行きました。

先生、すっごくやさしかったです。

帰宅して、ふと、鏡に映った自分が目にとまりました。

 

 

え?ナニコレ・・・

 

右の腰だけ変な形に出っ張ってる・・・

 

 

最初は、整体の先生に変な風にされたんだ!

って、怒りすらおぼえました。

でも、後々、主治医の先生と話して

「整体で正しい姿勢を取り戻すと同時に、今まで隠れていた腫瘍が骨盤の横にポッコリと姿をあらわした」ってことがわかりました。

今となっては、整体の先生、ありがとう!という気持ちに尽きますね。

あれがなかったら、もっと病院に行くのが遅くなっていたと思います。

 

 

長くなってごめんなさい。

簡単に言うと、骨肉腫の初期症状は、これは重大事件だ!なんて思わせることのない違和感程度しかないってことです。

 

つまり、腫れだとか、患部に熱を持つだとかの自覚症状は、病気が進行してこないとわからないと思います。

 

あくまでも、痛みというレベルでもなく違和感です。

 

その違和感が、徐々に痛みに変わってくるわけです。

じゃあ、どんな感じで痛いのっていうところを説明していきますね。

 

痛みについて

 

腫瘍が大きくなってくると神経を圧迫します。

腫瘍の出来た場所の骨がもろくなって壊死したりするので、痛みはどんどん大きくなっていきます。

 

さきほど説明したように、私は、整体から帰った自分の立ち姿を鏡で見て、呆然と立ち尽くしました。

 

青ざめて、すぐに病院に行きました。

 

でも、その時にはすでに、MRI検査の30〜40分間の間すらじっとしていることが難しい位の痛みでした。

5分じっとしててと言われても、じっとしてなんて絶対無理!

 

自信を持って言えるくらいの痛みですね。

昼夜問わず痛い。

車の運転中も信号待ちの度に何度も何度も座り直して姿勢を変えたり・・・危険すぎます・・・

 

私の場合は腰ですが、膝の骨肉腫なら膝が、肩の骨肉腫なら肩が。

私と同じように、最初は単なる違和感から始まって、徐々に痛みが増していく、腫れてくると思います。

 

骨肉腫がどんな病気か、さらにわかってきましたか?

 

じゃあ治るの??どうなの??

一番肝心なその辺り、詳しく解説していきますね。

 

 

骨肉腫の生存率はどのくらい?

 

骨肉腫って、どのくらいの患者さんが克服してるの??

とっても気になりますよね。

 

「調べない方がいいよ。」

「調べてもネットの世界の情報って落ち込むだけだから。」

 

って主治医の先生によく釘を刺されてました。

でも知りたい!

実際のところどうなの??

 

骨肉腫と診断された患者さんたちの7割が克服しています。

 

骨肉腫って診断されても大丈夫。

骨肉腫と診断された私が生きています。

 

ただし、早めに骨肉腫の治療を開始した患者さんと、放っておいて進行してしまった患者さんとでは、当然、克服できる患者さんの割合も変わってきます。

 

説明するまでもなく、早めの治療開始が望ましい。

 

もう、これに尽きます。

 

私が、骨肉腫と診断された時

 

何がいけなかったの?

原因は?

 

めちゃくちゃ気になりました。

骨肉腫の原因って、わかりますか??

 

 

骨肉腫の原因って何?

 

骨肉腫の原因、気になりますよね?

 

私、なんで骨肉腫になったんだろう・・・

なんで?

なんで?

 

実は、骨肉腫の原因は未だにわからないと言われています。

そう、原因不明の病気なんです。

そして、遺伝性の病気でもないんですよ。

なので、骨肉腫にかかったことがあるという身内がいても、遺伝するわけではないんです。

 

私は、

遺伝じゃないんだ・・・

だったら、もう恨みっこなし。

治療するしかない。

って思う気持ちに変わりました。

 

いや、そうとでも思って気持ちを切り替えなきゃ進めなかったのかもしれない・・・

もし遺伝だよって言われたら、八つ当たりしてたかもしれない・・・

 

 

骨肉腫の症状・痛み・原因、もうわかってきましたよね??

つづいては、骨肉腫の治療の流れを解説していきます。

ここ、大切です。

 

 

骨肉腫の治療の進め方

 

「骨肉腫の基本的な治療方法は決まっています。」

 

↑このことば、大事なんです。本当に。

これだけは覚えておいてください。

 

そして、治療は、主治医の先生がその基本的な治療方法に沿って進めていくのが一般的です。

 

 

生検検査

 

検査と言ってますけど、レントゲンのような簡単な検査ではないです。

腫瘍の性質を見極めるために、細胞の組織を採取して病理検査をします。

それがどんなヤツなのか、見極めるって言えばわかりやすいですかね??

 

検査ですが手術です。

 

切開しないで針で細胞を採取する場合もあります。

が、私は普通に普通に手術でした。

生検検査の病理結果、レントゲンやMRIやCT、がんが転移していないかを調べる骨シンチと言われる検査結果などをもとに、より詳しくどういった骨肉腫なのかがわかるんです。

 

そしていよいよ、どの抗がん剤を使って何回治療して行くかなどの治療計画が決まっていきます。

 

抗がん剤治療(手術前)

 

骨肉腫には、効く抗がん剤があります。

 

これって、どうってことない一言のように感じるかもしれないけれど、とっても大きいことばです。

 

効く抗がん剤が見つからないっていう病気もあります。

そういう病気の場合は、これは効くかな?と一つづつ、一つづつ、抗がん剤をためしながら治療していきます。

「ためす」と言っても、1回1回抗がん剤の治療をするのに変わりないわけだから、本当に大変です。

 

この治療の流れで一番大事なこと、言いますよ。

ちゃんと頭の中に叩き込んでほしいから、これから何度だって言います。

 

骨肉腫の手術の前に抗がん剤治療をすること。

 

めちゃくちゃ大事です!!!

ここで言ってる手術というのは、生検検査の手術のことじゃなくって、本番の手術のこと。

 

私は骨肉腫の手術を受ける前に2回、抗がん剤治療を受けました。

 

2度の抗がん剤治療を受けた後、手術を受けました。

 

本当にここ大事!!!

しつこいって思われても、めげずにしつこく言います。

 

手術

 

骨肉腫は可能な限り腫瘍を切除することが必要です。

 

骨肉腫の根治を考えるなら、腫瘍は必ず切除するべし。

 

です。はい。

手術は、悪性の腫瘍を取るだけじゃないんです。

腫瘍のまわりも入れて、少し大きめに切除します。

悪性の腫瘍の周りの「余白」が肝心。

 

基本的には切断せずに温存する方向で手術すると思いますが、切断が必要になる手術もあるし、症状に応じて様々です。

だから、早く病院に行くことが大事!

 

私の場合は、腫瘍の横の骨盤の一部とその周りの筋肉を腫瘍もろとも切除でした。

 

悪性の腫瘍を完全に取り去るには広範囲の切除が望ましいんです。

 

大きめに取るか取らないかで、その後の再発率、転移率などが変わってくるって先生が説明してくれました。

 

 

 

抗がん剤治療(手術後)

 

辛いですが、手術後にも抗がん剤治療が絶対に必要なんです。

 

がん細胞を、叩いて叩いて叩きのめす。

抗がん剤治療を1回1回乗り越えるのは、もう本当に生き地獄です。

でも、ここで逃げないで抗がん剤の治療をすることが本当に大切です。

私の場合は、手術後に5回抗がん剤治療を受けました。

先生鬼や・・・って毎日思ってました。

 

 

 

リハビリ

 

受けた手術によって、リハビリが必要になってきます。

リハビリは、抗がん剤の治療中も行われます。

白血球の値が低すぎて隔離だとか、よっぽどのことがない限り、平日ほぼ毎日リハビリ室に行ってました。

ベッドから起き上がれない日などはリハビリの先生が病室に来てくれて、ベッド上で行うこともあります。

 

こんな状態なのに病室まで来たし・・・

リエちゃん(リハビリの先生)鬼や・・・

ってしょっちゅう思ってました。

治療は治療で大切ですが、術後のリハビリも本当に大切だからこそ、リエちゃんもベッドサイドまで来るわけです。

 

そして、骨肉腫の治療ではあまり行わないかもしれませんが、放射線治療というがんの治療方法もあります。

 

 

放射線治療

 

ひとことで言うと、放射線治療というのは、がん細胞に放射線を当てる治療です。

 

手術ではないので、抗がん剤治療のような辛さはありません。

当てるだけですといっても、副作用はありますよ。

放射線を当てて、悪性の腫瘍を小さくしたり、細胞の成長を遅らせたりします。

基本的に、骨肉腫の手術では放射線治療はしないと思うんですが、先生によっては補助的に放射線治療を行うことがあるかもしれません。

 

 

骨肉腫は、こんな感じの流れで治療を進めていきます。

ここまで本当に長く説明してきたので、骨肉腫について簡単におさらいしていきましょう。

 

 

まとめ

 

骨肉腫についてのポイントをおさらいをしていきますね。

 

 

  • 骨肉腫は10代の若い子達に多い病気ですが、大人でも発症する人がいる。
  • 膝だけではなく、肩や腕、骨盤などにも発生する。
  • 初期症状としては気になる程度のわずかな痛みしかないが、進行してくるとともに痛みが増していく。
  • 進行してくるとわかる自覚症状としては、痛みの他に、腫れや患部が熱を持ったりする。
  • 生存率は7割、早めに治療を開始するかしないかでその割合は変わってくる。
  • 原因は不明。遺伝性の病気ではない。
  • 治療方法は生検検査をしてから、手術前の抗がん剤治療、手術、手術後の抗がん剤治療という流れで行われる。
  • 術後のリハビリはとても大切なので、よっぽどのことがない限り、治療中も行われる。

 

 

でした!

でも、ここで説明したことが全てではないと思います。

病院や主治医の先生によって、考え方、治療方法も変わってくる場合があるからです。

確かに、骨肉腫は大変な病気なんですが、正しい知識と正しい治療で克服できる患者さんが多くいる病気でもあります。

 

私も克服した一人です。

 

次の記事では、抗がん剤治療の大切さについて説明していきますね。

本当に、大事です。

本当に、伝えたいことです。

 

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